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大貫 晃; 秋本 肇
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(12), p.1074 - 1080, 2001/12
計算資源の拡大に伴い、受動的安全システムや自然循環型原子炉といった新たな原子力システムの二相流解析も多次元で行うことが期待されるようになってきた。しかしながら、既存の多次元解析用構成方程式は小規模な体系で評価されてきたものであり、実際の体系への適用性については十分検討されていない。特に流路スケールの影響に対する検討が不足している。本研究では、内径38mmと200mmのデータを使い多次元二流体モデルにより流路スケール効果を解析し、同効果をモデル化するのに必要なパラメータを同定するとともに流路スケールの相分布に及ぼす影響を予測できるモデルを開発した。流路スケールの影響は気泡径dbと渦スケールlTの相対関係で整理できる。lTよりdbが小さい場合に気泡により誘起される乱れが増大し、lTがdbの約3倍以上でボイド率が高くなると気泡の合体が分裂よりも増大する。これらより、気泡の乱流拡散並びに気泡径に対する新たなモデルを構築した。構築したモデルを内径38mmと200mmの異なる流量条件やさらに大規模な内径480mmの助走域での流動で評価し、口径の影響を予測できることがわかった。
大貫 晃; 秋本 肇
International Journal of Multiphase Flow, 26(3), p.367 - 386, 2000/03
被引用回数:130 パーセンタイル:95.99(Mechanics)気液二相流の流路スケール依存性を調べるため、大口径垂直管(内径D:0.2m,流路長さと内径の比L/D:61.5)内空気/水上昇二相流における流動様式及び相分布の遷移特性を実験的に検討した。壁面ピーク相分布に及ぼす流路スケール効果を同一気泡径での小口径管のデータとの比較により議論した。気泡の合体が開始する流量条件は小口径管に対するものとほぼ一致したが、差圧分布から判断されたL/D=20程度の助走域では大きな合体泡の生成は観察されず、L/D20で大気泡が生じた。小口径管でスラグ流が実現する領域では大口径管では乱れの大きいチャーン流が支配的であった。相分布の遷移は流動様式の遷移と対応し、合体泡が相分布に影響する点は小口径管と同様であったが、水の見かけ流速が低下した場合に小口径管では見られない気泡クラスターを含む大きな渦の充満する気泡流となり、小口径管では壁面ピークとなる流量でもコアピークの分布となった。大口径管での壁面ピーク相分布の壁面ピークの高さが小口径管の場合より低くなる理由として、大口径管での径方向水流速速度勾配が低く、気泡が誘起する乱流変動が大きいためであることがわかった。
大貫 晃; 秋本 肇
Proceedings of 2nd Japanese-European Two-Phase Flow Group Meeting (CD-ROM), 6 Pages, 2000/00
多次元二流体モデルは二相流の流路形状効果を解析的に表現できる能力を有し、低減速スペクトル炉等の将来型炉の熱工学設計や安全解析で使われている一次元二相流モデルの精度検定ができる。しかしながら、そのような適用をする場合、流路スケール効果を表現できる気泡の乱流拡散や気泡径の評価モデルを確立する必要がある。本研究では、形状の違いを陽に表現できるよう気泡の乱流拡散並びに気泡径のモデルを改良した。開発した各モデルに概要を示すとともに、大口径管助走域へ適用し、予測性能の高いことを示した。
大貫 晃; 秋本 肇
Proc. of 3rd Int. Conf. on Multiphase Flow (ICMF'98), p.1 - 6, 1998/00
将来型原子炉システムの設計に最適化するには、その解析ツールの妥当性を検定する必要がある。本研究ではこの検定を多次元二流体モデルによる詳細解析で行うことを想定し、そこで必要となる揚力モデル及び乱流拡散モデルの流路スケールに対する適用性の評価を行った。小口径管のデータベースとしてはLiuらのもの(内径約4cm)を用い、大口径管は筆者らが新たに取得したもの(内径20cm)を用いた。気泡径がほぼ等しい状態での気泡流データを筆者らが開発した多次元二流体モデルコードACE-3Dで解析した。解析の結果、乱流拡散モデルに問題のあることが分かり、気泡径と流路スケールの相対関係に依存する新たなモデルを提案した。
大貫 晃; 加茂 英樹*; 秋本 肇
Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 3, p.1670 - 1676, 1997/00
将来型原子炉システムの設計用ツールである多次元二流体モデルコードを高度化する研究の一貫として、大口径垂直管(内径20cm)での空気・水二相流データベースを新たに取得するとともに、気泡流相分布に対する多次元二流体モデル構成方程式の適用性を調べた。実験的にはスラグ流域での流動の乱れが小口径管の場合より大きいこと、相分布の変化する流量条件が小口径管の場合と異なることがわかった。解析的には単一のモデル定数では気泡流相分布を予測できないこと、気泡径の情報を取り込んだモデルを構築する必要のあることがわかった。
大貫 晃; 加茂 英樹*; 秋本 肇
Proceedings of Japan-US Seminar on Two-Phase Flow Dynamics, 0, p.75 - 82, 1996/00
受動的安全炉の設計に使用する高精度の解析ツールを開発するため、その第一段階として、二相-乱流モデルを含む多次元二流体モデルコードを開発し、低流速下での助走域内の大口径垂直管(内径0.48m)内気泡流に対する既存構成式の適用性を調べた。その結果、壁面から流路中央へ向かう揚力を生み出す揚力モデルにより大口径管内助走域での気泡流はほぼ予測できることがわかった。ただし、助走域での相分布の軸方向変化を乱流拡散モデルの単一の実験定数で統一的に精度良く予測できることは困難であった。今後、より広範な流量条件下で適用性を検討する必要がある。